開催概要

「扇」が、日本の発明品であることをご存知でしょうか。
中国から伝わった団扇をもとに、日本で生み出された折り畳める形式の扇。
早く十世紀末には中国や朝鮮半島に特産品としてもたらされ、
近代に至るまで、日本が世界に誇る一品でありつづけました。
また宗教祭祀や日常生活における用具としてだけでなく、気分や場所、季節に応じて取りかえ、
携帯できる扇は、貴賤を問わずいつでもどこでも楽しめる、最も身近な美術品でした。
和歌や絵が施され、贈答品として大量に流通すると、
人と人をつなぐコミュニケーション・ツールの役割も担いました。
さらに扇は、屛風や巻物、そして工芸や染織などとも結びついて、多彩な作品を生み出していきます。
あらゆるジャンル、あらゆる流派と交わる扇には、
この国の人々が求めてきた美のエッセンスが凝縮されているのです。
本展では、日本人が愛した「扇」をめぐる美の世界を、幅広い時代と視点からご紹介します。
動かし翻すたび表情を変える手中の扇のように、「扇」の多面的な世界をお楽しみください。

山口県立美術館開館40周年記念 扇の国、日本|2019年3月20日(水)〜5月6日(月・休)山口県立美術館

開館時間 9:00〜17:00 (入館は16:30まで)
休館日 月曜日 ※ただし4月1日、29日、5月6日は開館
観覧料 一般1,300(1,100)円╱シニア・学生1,100(900)円
コレクション展セット券〈当日券のみ〉 一般1,400(1,200)円╱学生1,200(1,000)円

18歳以下無料

主催
山口県立美術館、朝日新聞社、yab山口朝日放送
後援
山口県教育委員会、山口市、山口市教育委員会、一般社団法人山口県観光連盟、山口商工会議所、
一般財団法人山口観光コンベンション協会、湯田温泉旅館協同組合
特別協力
エフエム山口
特別協賛
西京銀行

関連イベント

入門講座「ようこそ、扇の国、日本へ」

  • 4月13日(土) 14:00〜15:00 [会場]山口県立美術館 講座室
  • [講師]岡本麻美(山口県立美術館 専門学芸員)
  • [定員]80名(聴講無料、当日先着順)

学芸員によるギャラリー・トーク

3月23日・30日、4月20日・27日(いずれも土曜日)
10:00〜(30分程度、申込不要)

日本人が愛した扇の美

《舞踊図》(部分) 六面 江戸時代 17世紀 サントリー美術館